「リフォーム」と「リノベーション」との違いは?比較しながら解説
住まいをよりよいものにしたいと考えている人は、リフォームとリノベーションの違いをよく知っておきましょう。両者は混同されがちですが意味が異なります。両者の特徴、利点、デメリットをそれぞれ見ていきましょう。また最後に、どちらがおすすめなのか紹介します。今後の参考にしてください。
リフォームの特徴や利点・デメリット
古くなった設備を新しいものに替えたい人におすすめです。古い設備を長い間使用していると、故障のリスクが高くなってしまいます。
工事の期間が短い利点
表面的な工事がほとんどなので、リノベーションよりも工事の期間が短くなります。
たとえば、トイレの交換は数時間から長くても1日程度、ユニットバスの交換は3~4日程度、畳からフローリングに変更するときは1日程度となっているので、すぐに入居できます。
そのぶん費用もリノベーションよりも抑えられるので、設備や室内の一部をリニューアルしたいときに、サービスを利用しましょう。
完成形がイメージしやすい利点
設備や室内の一部をリニューアルするだけなので、完成形がイメージしやすい利点があります。
また、設備のパンフレットを事前に確認すると、トイレやユニットバスの色や形がイメージしやすいです。そのため、リフォーム後にイメージと大きくかけ離れていて、驚いてしまうことは少ないでしょう。
設計の自由度が低いデメリット
大きな修繕ではなく部分的な修繕なので、大きくイメージを変えたいと思っていても、できることが限られています。
設備の色を選択するときに、複数のパターンから選択できる自由はありますが、形や大きさなどは規格通りとなっているので、選択の余地が無いでしょう。そのため、設計の自由度の高さはリノベーションのほうが上です。
デザイン性を重視しにくいデメリット
室内の統一感が生まれにくいデメリットがあります。同じタイミングですべての設備をリフォームするとデザインが統一されますが、リフォームする時期が異なると、ちぐはぐな印象を持ってしまうでしょう。
リノベーションは全体的にコンセプトを統一できるので、デザイン性を重視できます。
リノベーションの特徴や利点・デメリット
部屋の印象が大きく変化します。最近では古民家をリノベーションして、カフェやフォトスタジオをオープンする人も増えています。ライフスタイルの変化に応じて、大きく改修したい人におすすめです。
設計の自由度が高い利点
ライフスタイルの変化に応じて、住まいを作り替えたい人におすすめです。子どもの進学、親との同居、在宅勤務の開始などがきっかけになる人が多いでしょう。
リフォームのように、部分的にリニューアルするわけではないので、自身が求めているデザインを追求できます。
物件の選択肢が豊富である利点
新築物件や築年数が浅い物件に住みたいと思う人が多いでしょう。しかし、リノベーションはそれらにこだわる必要がありません。築年数が古い物件も候補になるので、物件の選択肢が豊富にあります。
また、築年数が古い物件の良さを活かしたリノベーションも人気を集めています。そして、築年数が古い物件は、購入価格が新築物件や築年数が浅い物件よりも安くなるので、費用を抑えられる利点もあります。
工事費用が高額になるデメリット
築年数が古い物件を安く購入できても、修繕工事の費用が高額になるときがあります。また、リフォームのように数時間から数日程度で工事が終了しないので、工事費用が高額になります。
そして、あまりこだわりを詰め込み過ぎると、注文住宅を購入したほうが安くなるときもあるので、工事内容をきちんと考えましょう。
工事の期間が長いデメリット
リノベーション後にすぐ入居を考えている人は、工事の期間が長くなることを想定しておきましょう。
入居したい時期が決まっている人は、できる限り早く業者に相談するようにします。仮住まいの費用も発生するときがあるので、引っ越しのタイミングも慎重に考えましょう。
どちらがおすすめ?
よく混同されがちですが、両者には違いがあります。特徴を踏まえて自身の目的に合っているものを選択しましょう。
機能を回復させたい人はリフォームがおすすめ
現在使用している設備を新しいものにして、機能を回復させたいと考えている人は、リフォームがおすすめです。部屋の印象を大きく変える必要のない人からも選ばれています。新しい設備を導入すると、故障の心配がありません。
ライフスタイルを変化させたい人はリノベーションがおすすめ
部屋全体の印象を変化させたい人や、ライフスタイルを変化させたい人に、リノベーションはおすすめです。間取りの変更やコンセプトの変更などに対応してもらえます。大きく印象を変えられるでしょう。
まとめ
リフォームは短い期間で終了するので、工事期間中に仮住まいの準備をする必要は無いでしょう。一時的に水回り設備などが使用できなくなりますが、そこまで不便を感じません。
ただし、リノベーションは数か月の工事期間となっているので、工事期間中は室内で過ごすのが難しいでしょう。仮住まいの準備に必要な資金なども準備してください。両者の違いを知って、よりよいライフスタイルを確立しましょう。